Android6.0でのSDカードの扱い

 Android6.0端末に切り替えて気づいた点が、SDカードの扱いの大幅な変更。

 5.1までは、アプリのインストール先デフォルト選択および個別アプリの配置が内蔵ストレージとSDカードで選択できる方式であったのに対して、6.0では大まかに言って内蔵ストレージとSDカードをスワップする(入れ替える)扱いになっている。 これは、アプリ単位で切り替えが効かず、従来の設計のアプリでは設定したストレージに保存されるようになってしまう。

 この動きは利点と欠点の両方があり、利点は内蔵ストレージが小さい端末において、本体ストレージにしか保存できない電子書籍アプリなどを利用しても、すべてSDカードに入れられるために広大な容量が確保できるという点。

 この恩恵は非常に大きいのだが、SDカードは大体において性能が低い(高性能な物もあるが、容量は小さく価格は高いし、高性能なSDカードでもスマホのインタフェイスの都合で低速モードになったりする)ために、パフォーマンスを求めるアプリと同居ができない。
 試しに、内蔵ストレージをデフォルトとしてパフォーマンスの必要なゲームアプリをインストールして、SDをデフォルトに切り替えて起動したところ、データを見つけられずにSDに再度ダウンロードしてしまい、SDにも内蔵ストレージにもデータが存在するという無駄な結果に終わってしまった。
逆に電子書籍アプリをSDにインストールして書籍をダウンロード後に、内蔵ストレージデフォルトに切り替えるとやはり、電子書籍を見失って再度ダウンロードし始めた。
この二つの挙動から、内蔵ストレージとSDをスワップする扱いになっているという表現をしたわけだ。

 電子書籍は1冊100MB程度のファイルを書籍読み込み時にリードできれば十分なので、その点においてたいていのSDカードで問題は起きない。
 対して、ゲームアプリなどはGB単位のデータをランダムに読み取るためにパフォーマンスが不足して、プレイのストレスや、場合によっては読み込みタイムアウトで止まったりする(デレステとか落ちまくる)
 故に、4.3以降5.1以前と6.0以降において、ユースケースと端末標準ストレージの要求の感覚が変化しているため、端末購入時にどういうアプリを使うかという基準でのROM容量選定がより重要になってしまったといえる。

 もちろん、アプリ側が6.0最適化されてストレージをうまく切り替えられるようになってくれれば解決する話ではあるのだが、基本的にデフォルトストレージにすべて入れてしまうのが開発上楽であるから(デフォルトじゃない方のストレージにアクセスするには、OSの許可設定を行うインタフェイスなどが必要になるため)、その辺に熱心なアプリ以外はたいてい、このOS仕様に引っ張られることになるだろう。

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