低価格高速ビデオ変換 Core i3 6100+QSVEncC

 いつものTV録画でガンガン貯まるTSデータを手軽にトランスコードしたいなぁと言う事で、今回、第六世代Core iプロセッサ SkylakeのCore i3 6100で小型トランスコードマシンを構築した。

 ベースはシャトルのコンパクトベアボーンのXH170Vで、約3リットルのコンパクト筐体に65WまでのSkylakeが搭載可能で、3.5インチドライブ1台も搭載可能。
 今回は低価格ビデオマシンと言うことで、これにCore i3 6100プロセッサ、Transcend DDR3L SODIMM 4GBx2、WD RED 4GBを乗っけて、PLEX PX-W3U3を取付、Windows7をインストールした(Windows10はWindowsUpdateが切れないため、録画スケジュールに問題を生じる恐れがあるためあえてのレガシー)
 XH170Vが2万6千円、CPUが1万4千円、メモリが5000円、HDDはNASの入れ替えたドライブ流用、チューナーも8チューナー機に買えたときの余り流用でトータル4万5千円。

 ソフトウェアはQSVEncC2.48を使ってみた。

入力 地デジTS
変換設定
–avqsv -c hevc –video-track 1 –audio-codec 1?aac –audio-bitrate 192 –icq 27 –quality best –bframes 2 –gop-len 300 –tff –vpp-deinterlace bob –output-res 1280×720
HEVC/AAC
59.31fps(ほぼリアルタイム)

–avqsv -c h264 –video-track 1 –audio-codec 1?aac –audio-bitrate 192 –icq 27 –quality best –bframes 2 –gop-len 300 –tff –vpp-deinterlace bob –output-res 1280×720
AVC/AAC
192.16fps(リアルタイムの1/3)

–avqsv -c h264 –video-track 1 –audio-codec 1?aac –audio-bitrate 192 –icq 29 –quality best –bframes 2 –gop-len 300 –tff –vpp-deinterlace bob –output-res 1280×720
AVC/AAC
193.06fps(リアルタイムの1/3)

 HEVCはさすがに重く、BOBで60fpsになっているためリアルタイムとほぼ同速でなんとか動いているという状況。
 対してAVCではICQ27でも29でも誤差程度になっているから、こちらはエンコーダの実行ユニットには余裕がある感じ。
ていうことで、AVC ICQ27設定を2個同時に実行してみると、153fps前後で動作するため、1ファイルを処理するには余裕があるけど2ファイルを処理するには少し不足する程度の実行ユニット帯域があるみたい。

 NASとかと並べてえ置いておける位のコンパクトな筐体でこの変換速度、かつシングル変換ではほぼ無音、パラレル2本でもそこまでうるさくないレベルで変換できるのはかなり良い感じ。
 消費電力としては、録画状態で30W台、シングル変換50W台、デュアル変換で60W台と言う事でまぁ悪くない状態かと思う。
 静音重視の場合、CPUの最大状態を90%とかにすると、変換スピードが数パーセント落ちるだけで、パラレル変換時もシングル時と同レベルのノイズに収まった。
 録画データが貯まりすぎている人にはお勧め出来る変換環境だと思う。

 30分番組が10分で持ち出せる状態になるとかは、深夜番組を朝起きてエンコード開始して身支度してる間に持ち出せる状態に出来るんで結構嬉しい感じだ。